2026年08月24日(月)
ご出演 株式会社あおい総合設計 代表取締役 浦川英敏さん
株式会社あおい総合設計は、鳥取県米子市に本社を置く、従業員21名の設計事務所。そのうち約半数の10名が女性社員であり、「女性が活躍する職場」となっている。独自の省エネ・ローコスト建築である「AES建築」を強みとして全国展開を進めている。
資材高騰にともなう建築費の劇的な上昇に直面しており、顧客が建設の取りやめや延期を判断するケースが出るなど、業務減少への強い危機感を抱いており、これに対して同社は単なる価格引き下げではなく、顧客が求める以上の成果や付加価値を追求することで難局を乗り越えようとしている。また、設計料の交渉においては、従来の「工事費の数%」という曖昧な商習慣から脱却し、国の定める算定基準をもとに顧客へ丁寧な説明を尽くすことで、理解ある適正な価格転嫁に努めている
社員の生活を守り、優秀な人材を確保するためには賃上げが必要不可欠であると考えており、単純な時間給ではなく「能力給」の概念を取り入れている。若手やベテランといったキャリアに関わらず、個人の頑張りや成果に対して正当な処遇(昇給)を行うことで、社員の自発的なモチベーションを引き出している。この仕事は「技術」と「夢」を売る仕事であるという認識のもと、やりがいを持って働ける環境を整えている。
同社最大の武器は、建物の強度を保ちつつ建築コストを削減する独自の設計手法「AES建築」。建物を特殊な遮熱材で覆う「魔法瓶の原理」により夏涼しく冬暖かい空間を実現し、操業後の光熱費が5割減を達成した実績もある。社内には設計部門と省エネ部門をそれぞれ独立させた「専門性の高いプロ集団」を構築しており、技術力と省エネ効果の両立を可能にしている。 また、地元に根ざしたデザイン実績として境港市の市民交流センター「みなとテラス」を手掛けており、地元の弓浜海岸をイメージした白い緩やかなカーブの外観や、旧市民会館の彫刻を内装に再利用するなど、市民の歴史や思い出を次世代へ紡ぐ建築が好評を博している。
「地球に優しい、人に優しい空間を」というスローガンを掲げ、さらなる全国展開を推進している。今年4月には大阪に関西事務所を設立し、現在は東京でも拠点開設に向けて動いている。今後は生産性向上のためにAI技術の導入やDX化を進め、少人数でも高いパフォーマンスを発揮できる企業体質を構築し、「全国展開で得た外貨を鳥取県に持ち帰り、地方経済に貢献する」という大きな目標を追求している。
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